しぐれの日常

ゲームとライトノベルについて綴るもの

進撃の新OPについて語るだけ

進撃の巨人機動戦士ガンダムTHEORIGINが連続で放送されていることは周知の事実ですが、今一度ここに明記しておきます。しぐれです。

さて、現在進撃の巨人のseason3part2が放送されている。NHKだ。受信料払う価値はそこだ。そこと災害情報のために受信料は払うのだ。
それはいいとして、進撃の巨人の新OP、『憧憬と屍の道』をご覧になっただろうか?

あまりの情報量に一発目はぽかん、そしてかっこよさに二発目ぽかん、極めつけに最後らへんのあれで三度ぽかんである。制作はあまりの尊さに死人がでないよう、あらかじめ対策を練らなければならない。語彙力がなくなる。すごく、いいです。

以下、感想のような布教のような何かの羅列だ。


のっけから飛ばしてくる。紅蓮の弓矢の『すみません、そこ右に家が』のリズムで『あの日人類は思い出した』からスタートする。もうこの時点でかっこいい。まさに進撃が始まったという感じだ。

歌詞がやばい。『薄氷の上に咲く』とか『俺たちの首筋を優しく撫でた』とかフレーズがいちいちかっこよすごる(すごいとすこを組み合わせた造語)。

ライナーとベルトルトの背中合わせで拳を背中にぶつけ合うシーンも入ってる。視聴者を悶えさせる気まんまんだ。ベルトルさんも成長してかっこよくなってるし、ライナーはなんかもう救いようがなくてかわいそすぎる。

サビ、『悪魔は甘く囁いた 「屍で道を作れ」』って完全にエルヴィンのことじゃないか。もしエルヴィン団長が残っていたら展開はどうなってたのか。それはともかくエルヴィンはリヴァイとの絡みがやばい。

そしてラスト部分、ここがやばい。マジでやばい。

『弓矢が駆け抜けた軌跡』

紅蓮の弓矢で使われていたリズムで、このフレーズと共に初期OP紅蓮の弓矢のラストのように、雷槍をもった兵士たちが一斉に超大型に対して飛び上がる。完全に意識してる。

『翼を散らして』

森のような背景にいる獣の巨人に血塗れのリヴァイ兵長が突っ込んで行き、超大型の顔とハンジさんの横顔、アルミンの目覚めたような姿がパパパッと出てくる。第2OP自由の翼と同じような形だ。

『心臓を束ねても』

雷槍を打ち込むジャン、そしてseason2OP心臓を捧げよ!のような感じで透けている獣の巨人と大型巨人たちの心臓が赤く浮かび上がっている。そしてseason2EDの夕暮れの鳥で出てきた古代画風の大型巨人たちの絵が一瞬出てくる。

『鎮魂歌には早すぎる』

season3part1EDの暁の鎮魂歌のように走る足のアップと広がる波紋、振り向くヒストリアという構図になっている。

これだけの怒濤の描写がわずか10秒程度の間に行われる。情報量がやばすぎて、とにかくすごい。今までのOPED全部詰め合わせセットみたいな感じだ。

とにかくここの約10秒がすごすぎる。脳ミソパンクして農薬飲ませろという感じだった。テンション爆上がり、大興奮である。

今回アニメになっているのは進撃で最も盛り上がるところだ。だからオープニングもこれまでの集大成のような形となっているのだろう。

とにかく見て欲しい。すごいので。

というわけで進撃の巨人が大好きだということを以て締めます。

ところで私が好きになったキャラは悉く死んでいくんですけど、次に好きになった子も死にますかね…?

本山らのさん一周年おめでとうございます!

遅刻しました。しぐれです。

この度、私の応援している本山らのさんが5月10日に活動一周年を迎えられた。そういうわけで、本山らのさんをテーマにした短編を書かせていただいた。

まどろっこしいことは抜きにして早速その短編である。


本山らのさんへのファンノベル

あらすじ

ライトノベルが好きだったけれど、友達に言われてラノベを読むことをやめてしまった少女。ある日、彼女が本屋に行くと、一人の女性がライトノベルコーナーで本を物色している姿を見る。何故か無性にその女性が気になった少女は、その女性に話しかける。

以下、本編です。


好きの扉

私はライトノベルが好きでした。
というのも、私は中学時代に友達が少なく、本を読むことしかすることがなかったのです。ライトノベルはエンターテイメント性に富んでいるので、好んで読ませて貰っていました。
すらすらと読むことが出来るのに、一つの文に隠されたキャラクターの心情を想像すると、奥が深いものなのです。
いわゆるオタク、というのでしょうか。私はそんな女子だったと思います。しかし、ライトノベルを読んでいることはクラスメイトには隠していました。なんというか、露出が多い表紙があったので、ライトノベルがそういうものだと勘違いされるのが怖かったのです。好きな物を否定されることは、つらいことですから。

しかしながら、高校に入って私は高校デビューすることにしたのです。
その理由は、一言で言うと『憧れ』です。
ライトノベルの世界は、高校が舞台のものが多くありました。よくわからない部活に入って、そこで仲間との友情を深めたり、時には恋愛に発展したり。そんな世界に私は憧れを覚えて、私は私を変える決意をしました。
身だしなみや口調を頑張って変えることで、明るいキャラクターとしてクラスメイトに認識されました。おかげで数人の友人が出来て、高校生活は比較的華やかなものになりました。
今でも彼女たちは友人で、時折買い物に行ったり、食事に行ったりする仲が続いています。

その友人たちの一人、親友と呼べる人に、私は初めて私が本当は暗い性格で、読書が、その中でも特にライトノベルが好きであることを明かしました。
彼女になら明かしてもいいと思いました。彼女は時々、私の瞳の奥をのぞき込むような、そんな鋭い目をするときがあったのです。なんとなく彼女は私が本当は私でないことに感づいていたようでした。
「暗くても明るくても、あなたは変わらないよ。何も変わらない」
そう言って貰えたことが、本当に嬉しかったことを覚えています。まるでおとぎ話に出てくる魔法使いのような、そんな彼女の言葉の魔法に私は励まされました。
しかし、彼女は思わぬところに反応したのです。
ライトノベルって何?」
この質問がとても難しいということは、おそらくライトノベルを読んでいる人にしかわからないでしょう。特にそういうものを知らない人に対して説明するというのは、至難の技です。
ライトノベルとは何か?
その定義を巡って日夜ネット世界では議論が交わされています。
その議論が終わらないのは何故かというと、ずばり、どのような定義付けでも例外が生まれてくるからです。
例えば『十代を対象にしたエンターテイメント作品』という定義をしたとします。確かにそういった作品が多いのは事実ですが、二十代、もしくは三十代を対象にしているような作品も見受けられます。
例えば『挿し絵が付いている小説』という定義をしたとします。確かにライトノベルの多くは挿し絵が使われていますが、挿し絵がない小説もあります。挿し絵が付いている普通の小説だってあります。
このように、定義付けが不可能、例外が常に生まれてしまうのがライトノベルです。逆に言えば、それが特徴なのですけど。『何でもあり』というのはある意味ライトノベルを適切に表す言葉かもしれません。
親友である彼女に最も難しい質問を受けた私は、しどろもどろになりながら「マンガみたいなアニメみたいな小説」という形で説明をしました。
すると彼女は、こう言ったのです。
「私は、ああいうの苦手だな」
ただの好き嫌いの話。誰にだって苦手な物の一つや二つあるはずです。けれど私は、その言葉に自分自身が否定されたように感じました。私の一番好きなものを、誰もが好きになるわけではありません。当たり前です。頭ではわかっていました。
でもその日以来、なんとなくライトノベルに手を伸ばせなくなってしまって。周りを見れば、ライトノベルを読んでいる女の子はいませんでしたから、それが余計と私の中の過去の自分を刺激したせいもあるでしょう。
何より好きな物を好きじゃなくなってしまった自分に失望しました。

だから高校生のとき、私はほとんどライトノベルを読むことはありませんでした。

大学生になったときも、なんとなくその習慣が続いてしまっていました。高校三年生のときはそれどころではなかったというのもあるのですが、好きな物を好きじゃなくなってしまうというのは悲しいことです。
大学は高校の時と比べて、幾分かの余裕があります。幸いにも読書自体が嫌いになったわけではないので、この際にとライトノベルを数冊買って読んでみました。昔のあの情熱を取り戻したかったのです。
私は家に帰って、意気揚々とファンタジー系のライトノベルから読み始めました。
おいしいものでも、体調によってはおいしくないと感じるときがあります。
買った数冊のライトノベルを読み終えた私を襲った感覚は、まさにそれでした。面白いとわかっているのに、面白いと思うのに、面白いと感じることが出来なかったのです。
自分が変わってしまったのか、それとも本当にこの作品が魂を揺さぶるものを持っていないのか。答えは明確でした。
私は、変わってしまったのでしょう。
今や無理をしなくても明るく振る舞えるようになっています。髪の毛も茶色に染めていますし、オシャレだって随分とわかるようになりました。友人もまあまあいて、遊びに行ったり合コンもどきに行ったりなんかもしています。端から見れば、私の生活は充実して輝いているように見えることでしょう。
あれだけ変わることを切望して、望み通りにそうなったというのに、胸に残っているのは空虚な痛みとどこか寂しい喪失感。
私の内は、輝いてなんかいませんでした。


しかし、ある出会いが、私に再び好きな物を好きと思える力を取り戻させてくれたのです。

それにはまず、あの女の子との出会いから話さなくてはならないでしょう。

私が面白いと感じることが出来ぬまま、ライトノベルを読み続けていたときのことでした。学校帰りにいつものように本屋に行くと、一人の女性が目に入ったのです。
端的に言って、美少女でした。年齢は私と同じくらいで、十代後半から二十歳くらいでしょうか。化粧っ気は薄く、それでいて透き通るような肌と光を吸い込むような艶やかな黒髪が目を引きます。淡い色の眼鏡が女性の、なんと言いますか『文学少女性』を引き立てていました。本屋にいると見事なまでに絵になります。
あまりの美しさに思わず彼女を目で追ってしまって、そして驚きのあまり変な息が出ました。もしかしたら「ほえっ」と口に出していたかもしれません。それほどの衝撃でした。
その美しい女の子は、なんとライトノベルのコーナーへと入っていったのです。
目の錯覚かと思わず我が目を疑いましたが、何度見ても彼女はライトノベルのコーナーにいます。今手に取っているのは、最近発売されたGYAGYAGYA文庫の伝奇ものでしょうか。人気シリーズの新刊というわけではなく、新作です。
新作に手を伸ばすということは、かなりのラノベ読みでしょう。多くの場合、ライトノベルの入り口はアニメ化されたものや超人気シリーズであることが多いです。新作に手を出すのは、中々に最初のうちは難しいものです。
私自身が新作を読み始めたのがラノベ歴3年目くらいですから、彼女もまた長い間ライトノベルを読んできた強者なのでしょう。
いえ、勝手な憶測ですが。
「あのっ」
思わずといった形で、私は彼女に話しかけていました。話す内容も考えないまま、です。今の私からは考えられない行為です。まるで、以前の私みたいな話しかけ方です。
「わたしですか?」
いきなり声をかけたにも関わらず、その女性は普通に反応してくれました。ふわりと振り向いた彼女の瞳は、遠目で見るよりも遙かに魅力的でした。眼鏡越しの青紫色の瞳が、私の視線とぴたりと合います。
そこで私は自分が変な話しかけ方をしてしまったことに気付きました。初対面の人相手なのに、気安く話しかけすぎだったかもしれません。今の変わった私ならしてもおかしくはないですが、心のどこかが違和感を覚えました。
「はい。すいません、いきなりお声かけして・・・・・・女性でライトノベルを読まれる方を、私以外に初めて見たもので、つい」
正直に理由を話すと、目の前の彼女の目が大きく見開かれました。
「あなたもライトノベル、読むんですね!」
聞くところによると、彼女もまたライトノベルが好きで、しかし近くにライトノベルを好きな人がおらず、語れる相手がいなかったそうです。
私も同じ、でした。そうです、過去形なのです。私は昔ほどライトノベルを好きになることが出来ていません。
「どんなのを読んでいるんですか?」
「最近だと七つの魔剣が支配する、なんかを読みましたね」
嘘を言っても仕方がないので、正直に答えました。宇野朴人先生の新作で、王道魔法学園ものかと思わせておいてからのラストで、隠された物語の軸が明らかにされて、二巻にすぐに手を伸ばしたことを覚えています。
先生の前作、ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンもとても面白かったので、こうも続けてクオリティの高い話を書けるというのはすごいと思いました。
彼女も読んでいたようで、「あれ、面白いですよね」と返してくれます。そのときにふふっと緩んだ口元に目が引き寄せられました。美少女と話すのは大変です。所作や挙動の一つ一つに華があって、目線が安定しませんから。
「あなたはどういうものを読みますか?」
少し踏み込んでみることにしました。この人間関係における会話の感覚は今の私だから出来ることです。相手の反応を見て、踏み込み方を変える。さっきは失敗していましたけど。
「わたしですか? えっと・・・・・・たくさんありますけど、一番最近読んだのは路地裏に怪物はもういない、ですね」
「もしかして、今慈ムジナ先生のですか?」
「! はいはい、それです」
正直に言って、驚きました。
先ほど新作を手にとっていられたので、かなりのラノベ読みだということは予想していましたが、まさかガガガ文庫新作まで網羅しているとは思っても見なかったのです。
いや、ガガガ文庫がマイナーという意味ではありません。少なくとも私の中では最もメジャーです。それに、何と言っても俺ガイルの存在があります。
それから少し話をしました。といっても、会ったばかりなのでそこまで深い話も出来ていませんけれど。それでもライトノベルについて話すというのが久方ぶりで、気分が高揚するものがありました。
「もしよかったら、連絡先を交換しませんか?」
彼女の方から連絡先を求められたので、快諾しました。私も今はそうではないとはいえ、かなりライトノベルを読んでいた口ですから、彼女と話すことも出来るでしょう。
「本山さん、ですか」
「はい、本山ですよー」
下の名前は書かれていなかったので、結局私は彼女と会えなくなるその日まで、ずっと彼女の下の名前を知ることはありませんでした。


それから私たちは、幾度か会って話をしました。もちろんライトノベルの話を。
「三角の距離は限りないゼロ、いいですよね。ラブコメのいいとこを全部載せたような話で」
「最近このラノにもランクインしていましたよね。買いましたか?」
「はい、すぐに! もう続きが気になって気になってて!」
「もし本山さんさえよければ、貸して貰えませんか? ちょっと最近、金欠気味で・・・・・・」
「いいですよ! ただし、本を傷つけるようなことはしないでくださいね? あなたはそんなことしないと知ってますけどね」
話している内にわかったことがいくつかあります。
一つは本山さんはどうやらラブコメを好んで読むようです。もちろんそれ以外の作品も読んでいるようですが、話す内容はどちらかというとラブコメの比率が多いように感じました。
「あれ読みました? 弱キャラ友崎くん! おすすめですよ!」
二つはこのように、オススメのライトノベルをよく教えてくれることです。紹介されたライトノベルは全部面白くて、しかも紹介のときに一切のネタバレをせずに面白さを伝えてくれるので、思わず私も買ってしまうのでした。
私も負けじばかりに話をしました。
私の好きなジャンルは、どちらかと言えばバトル要素が入っていることが多いです。86や匣底のエルピス、やがて恋するヴィヴィ・レインなど男子が好みそうな設定のものを好んで読んでいたので、それらについて語りました。
本山さんは否定することもなく、私の話すことにうんうんと聞き入ってくれました。天使かな? 菊池さんの移し身かな? と思わされるほどに優しい眼差しを私に優しい眼差しを向けて、話を聞いてくれたのです。

そうやって話したり、本山さんの話を聞いていたりする内に、ふと気付きました。

そうです。私は本山さんと話すことで、いつの間にかライトノベルへの情熱が戻っていたのです。自分でも気付かない内に、心の底からあふれ出る『好き』という思いをライトノベルに向けられるようになっていたのです。


「私は本山さんと会うまで、ライトノベルを完全に好きになれなかったんです」
「そうなんですか?」
私はそのことについて本山さんに話しました。好きな物を再び好きと言えるようになれたのは彼女のおかげだからです。
「昔、友人からライトノベルが苦手だって言われて。それで何となく好きになれなくなってしまってたんですけど、本山さんの勢いを見てたら、何かどうでもよくなっちゃって」
もちろんライトノベルを苦手だと言った彼女とは今でも友人です。彼女自身のことは関係なく、ただ単に私が私の中で好きなものを受け入れられるようになったという話です。
そんな話を聞いて、本山さんはにこっと花が咲くように笑って、こういうのでした。
ライトノベルをもう一回好きになってくれて、ありがとうございます!」


ある日、私は本山さんに借りていた本を返そうと思って、携帯電話の画面を見ました。そこからLINEのアプリを開きます。
しかし、そこから本山さんの連絡先は消え失せていました。目を疑って、もう一度、上から下に画面を幾度もスクロールしますが、結果は同じです。
どうして、と声にならない声が喉を通って吐き出されました。
諦められなくて、私と本山さんが出会った本屋にも赴きました。彼女は整った非常に目を引く容姿をしているので、店員さんが忘れるということはないはずです。
「眼鏡の、ちょっと驚くほどかわいい女性の方なんですけど・・・・・・見ていませんか?」
「いや、知らないなあ。そんなにかわいいんだったら、絶対覚えてるはずだし」
彼女とは何度もこの本屋で買い物をしました。それなのに、店員さんまでもが彼女の存在を忘れていました。
まるで、本山さんがこの世から忽然と消えたみたいに、です。
ふらふらと本屋から出て、空を仰ぎます。ここ最近は晴れが続いていたにも関わらず、たくさんの暗雲が空を覆っていて不気味でした。
家に帰った私は、様々なことをネットで調べました。神隠し、記憶喪失、突然死、思いついたワードを片っ端から検索に掛けて、可能性をしらみ潰しに見ていきます。これはない、これもないとどんどん浮かんでくる選択肢が次々に消えていく感覚は、まるでテスト問題を解いているときのようです。
だけれど、テストのときとは似て非なる緊張感がそこにはありました。
本山さんはある種の恩人です。お礼もきっちりと言えないままに、そして借りていた本も返せないままに消えてしまうなんて、そんなことを考えたくはありませんでした。
自然とキーボードに文字列を打ち込む手は、どうしようもないほどに震えています。

本山さんが存在したという証、借りていた三角の距離は限りないゼロを手に取ります。相変わらず、魅せてくれました。誰かと感想を語り合いたい衝動が起きますが、その誰かというのはいなくなってしまったのです。
ふと、本の中に一枚の紙切れが挟まっていることに気が付きました。
取り出すと、そこにはただ一言、『後ろを見て』とだけ書いてあります。
一筋の光明が見えた気がしました。これを書いたのは十中八九本山さんでしょう。というよりそれ以外にありえません。やはり、彼女は空想上の存在などではなく、実在する人なのです。
そのことに希望を持った私は少しだけ安心して、後ろを振り返ります。

なんとそこには、眼鏡をかけた一匹の狐が。

「・・・・・・・・・・・・え?」
脳が軽くフリーズします。人はあまりにも予想外のことが起きると受け入れる土壌が出来ていないために動きが止まってしまうとの噂を聞いたことがありますが、この場に限ってはそれは真実のようでした。
「やっほー。本山ですよ」
「え?」
しかも話す狐です。本山と名乗られました。本山というと、私が探している本山さん、のことでしょうか。どういうことですか?
「どういうことですか?」
人は現実に対する処理能力が落ちると、そのときに浮かんだ思考がそのまま言葉に出てしまうようです。
「わたしは狐だったんだよ。驚きました?」
それから本山さんを名乗る狐は説明を始めました。
「実はわたし、こことは別の世界のとある神社に住んでいて、そこからこの人間の世界に来ているんです。だからあまり長い時間はいられなくて、『あること』を望む人の前にだけ、現れるようにしています」
「あること、ですか」
私は一体何を望んでいたのでしょうか。自分では自分のことをよくわかりません。自分を客観視するメタ認知能力があまりないのです。大抵の人はそうだと思いますけど。
「そう、ライトノベルを好きになりたいって思っている人の前だけに」
無意識なのか意識的なのかは関係なく、そう思っている人の前に彼女は現れるそうです。
私は確かにライトノベルを再び胸を張って好きと言えるようになりました。
「そういうわけで、残念だけど君とはお別れです。君とはもっとライトノベルの話をしたかったんですけど、そういう決まりだから」
それを言い終わるやいなや、本山さんの体はすうっと薄くなっていきます。
「待って、待ってください! まだ本、返してないです!」
必死になってそう言うと、狐の姿の本山さんはこちらを見たまま、こう言います。
「次に会うときまで、取っておいてください。またいつか会えますよ」
次があるかもと、本山さんはそう言うのです。運命の巡り合わせか、奇跡が起こればいつか再び会えるだろうと。
「いや、違いました。絶対に会えますよ」
その言葉を最後に、本山さんの姿は完全に消えてしまいました。
「どうやって会うんですか・・・・・・」
長年の友人を事故で失ったかのような深い喪失感が、私の胸を支配していました。


数ヶ月後、自室の机の上で本を読んでいた私の頭上から、一枚の紙切れがひらひらと落ちてきました。なんだろうと訝しげにそれを手に取って見ると、どこかのサイトのURLが書かれています。


http://w×w.yout××.com/Ranochannel


私はこのようなメモを残した覚えはありませんし、そもそも頭の上に本棚などの収納のための置物はありません。
何かに導かれるように、そのURLをパソコン上のインターネットエクスプローラーに打ち込んでみると、そこに現れたのは、予想外のものでした。

本山らのチャンネル

バーチャルラノベ読みYoutuber、始めます! という動画が上げられていました。
おそらくというより、確実に彼女は私と出会った本山さんでしょう。
彼女はそういう選択をしたのです。電子の世界に飛び出して、より多くの人にライトノベルの魅力を知ってもらおうと。
そんな彼女らしいやり方に私は思わず顔に笑みを浮かべながら、彼女の0と表示されているチャンネルの登録ボタンを押して、動画にコメントを残すためにキーボードに手を添えました。


いつか再び彼女と会ったときに、この手にある本を返せますように。


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そういうわけで短編でした。何かいろいろとおかしいところもあるかもしれないが、本山らのさんを好きだという気持ちだけで臨んだ初めての二次創作だったもので。大目に見ていただけると幸いである。


改めて、一周年おめでとうございます。

比較的最近らのさんを知った私だが、応援する気持ちに知った時期は関係ない、と思う。一曲しか知らなくてもそのバンドのファンと言ってもいいじゃないと。そういうことだ。


これからも動画投稿を楽しみにして待つことにした私なのであった。

わたしと母とサカナクションの話

実話を元にした創作です。

そのとき私はなんとなく新宝島を口ずさんでいた。あのステップをするあれである。
なぜかそれを聴いた母親は「歌わないで」と言ってきた。「は?」と返したが「ああ?」で黙った。母親は強い。どの家庭でも共通だ。
気になった私は父親に聞いてみた。
「お母さんはサカナクションが好きじゃないから」
そう言われた。
早速私は弟たちに新宝島を聴かせた。丁寧丁寧丁寧に聴かせた。名曲だ。私は曲が終わった後こう言った。

「お母さんがこの曲好きだから、皆で歌おう!」

弟二人の熱烈な反対を受けた私は計画を一人で実行せざるを得なかった。
と言っても目の前で歌えばキレられることは必至だ。聞こえて、かつ反撃を食らわない位置……選択肢は自ずと削られていく。頭はフル回転してオーバーヒートを起こしそうになる。そして思い付いた答えは至極単純だった。

その日の夜、私は風呂場で新宝島を歌った。

音が響く風呂場、さぞ台所にいる母親の耳に入ったに違いない。風呂から上がって髪の毛を渇かしていると母親から「あんたうるさい」と言われた。
まあうるさかったかもしれない。当たり前だ。うるさくしたのだから。
「お母さん新宝島好きでしょ?」
「好きじゃないって言わなかったっけ」
「うん、知ってた」
「覚えとけよ」
翌朝、back numberの曲を大音量で流され起こされた。私はあまりback numberの曲は好きではなかった。そのため、最悪の目覚めとなる。
「何すんの」
私はキレた。それはもうゴールデンスター飯伏もかくやという勢いだ。バッチバチにキレていた。
母親は表情を変えぬまま、言ってきた。
「こういうことだよ」
確かにそういうことかと思った。


あまりクオリティは高くないが、即興で考えたし、私は素人だから多目に見て欲しい。あまり長くても読みづらいかもしれないことがなきにしもあらずだと思ったのだ。本当ですしんじてください。

それにしても新宝島っていい曲ですよね。

虫を使うよ(モンハンXXのこと)

私はふと思いました。パワー虫って強いんじゃない?ということを。しぐれです。

モンスターハンターXXというゲームがある。その中に操虫棍という武器がある。その中にさらにスタイルとしてブレイヴスタイルというものがある。ブレイヴ状態になると猟虫を攻撃と共に飛ばすというものだ。これとパワー虫が相性いいのではと思った。さらに打撃虫で覚蟲強化を使えば大変なことになるのではないかと思った。バランス虫が万能すぎて他の虫が影に隠れがちな気がするので、この際パワー虫を作ってみようと思った。

そういうわけで、パワー虫を育てたよ。

名をグランツビートル。
めちゃかっこいい。赤エキス採取で攻撃力アップ、赤白ダブルアップ強化、パワーの打撃虫、条件に合った。虫戻し高速化も付いているのが地味にいい。何よりかっこいい。
武器は真名メトイエル。
安心と信頼のカマキリ武器。ドナギハライもいいのだが、彼は斬撃虫なのだ。業物は必要だが、使い勝手は非常にいい。
スキルは見切り+3、連撃の心得、業物、超会心だ。70%届いてないし、それパワー虫じゃなくても火力出るやんとか言わないで。これしかなかったの。
スタイルは当然ブレイヴスタイル。
狩技、今回はバランス虫ではないし、パワー虫を活かすということで覚蟲強化Ⅲを採用した。バランス虫だったらエキスハンターだった。

お相手は、なんとなくロアルドロス2頭。狂走エキスが不足していたので、タイム測るついでに狩っておこうと思ったので、ロアルドロスだ。強いんだぞ。私の友人はロアルドロスにねろんねろんにされていた。

感想です。

まずは強いかどうかは置いておいて、楽しい。ブレイヴ操虫棍はブレイヴ状態になりづらいのがネックだけど、ブレイヴ状態、赤白ダブルアップ、覚蟲強化を併用したときの楽しさはすごい。飛円斬りと共に虫が暴れまわる。ロアルドロスは怯みまくる。頭を狙えば打撃虫なのでスタンを取ることも可能だ。すぐに部位破壊も終わり、ロアルドロスはどろんどろんにされた。
問題は…管理が大変。
ただでさえ操虫棍は気にすることが多い。エキス管理、ブレイヴゲージ、覚蟲強化のゲージ、切れ味、全てを気にしながら立ち回るのは中々大変だった。
使いこなされば、すごく楽しい。虫といっしょに戦っている感覚がまさに『操虫棍』という感じだ。

火力の方は、G級のロアルドロス2頭を9分40秒程度で討伐することができた。私のPSとスキルセット次第でもっと短くできる感覚はした。ガチガチのガチ勢ではないので、こんなものでいいかなという気もしている。まあブレイヴ太刀やブレイヴヘビィと比べると、ということだ。

パワー虫、楽しい。覚蟲強化のときのグランツビートルがかっこよすぎる。まるで自分が仮面ライダーカブトになったような気がする。

何よりパワー虫という言葉の響きがいいと思います!

好きなもの見て生きていく

いろいろ悩んでいるしぐれです。

私の素は敬語ばりマックスなので、これを書くときはある程度「書くモード」に入ってやっている。タメ語と敬語があるから関係がややこしくなるのだ。全部敬語だったら悩まなくてもいいのになあと思う。先輩相手とかの方が話しやすい。一番困るのはあまり知らない後輩たちで、私的無意識ルールとして「知らない人には敬語」というのがあるのだが、後輩相手に敬語使うのもそれはそれで変だと思われそうだなあ、と思って話さない。本題とはまったく関係ない。

大学に進学した私は文芸部に入った。書くのも読むのも好きだし、同じ趣味の人が集まると思ったので入ったが、生憎とガッチガチのラノベ読みはいないようだ。まあ私は広く読むタイプなので、ある程度話を合わせることができるのだが。杉井光坂木司アガサ・クリスティ奈須きのこ、すべてに合わせることができる。純文学は読んだ数が他と比べて少ないので、それだけは合わせられなかった。というか彼は私と完全に趣味が衝突している…なろう系が嫌いだと言い切ってしまうその姿勢、嫌いじゃないけど、私はなろう系も嫌いじゃないのだ。でも、純文学はなろうじゃ受けないと私は思うな。

感動できる作品というのは、人によって違うのだ。例えばそれは切ないラブストーリーだったり、プロレスのオカダ対柴田の試合だったり、ガンダム00の劇場版だったり、ゲームのプレイ動画だったり。感性は人それぞれ、だから人の数だけ楽しみ方はある。読んだ作品に片っ端から低評価レビューを付けて「読む価値なし」とか書いちゃうような楽しみ方、つまり人を傷つける楽しみ方は絶対にNGだと思うけれど、それ以外ならある程度の楽しみ方の自由があるべきだと思う。自分とは相容れない楽しみ方であってもその人は楽しんでいる。水を差してはいけない。

というわけで私が本当に感動した、もしくは言葉を失った作品を紹介していこう。ジャンルは問わずに行くので、それではレッツゴー!


・ノーゲーム・ノーライフ(8巻)

これは泣いた方の作品だ。ライトノベルである。読んでいる途中に何故だかぽろぽろ涙が出てきた。理由として考えられるのは、あまりの凄まじい展開に圧倒されたこと。ちょうど空と白が(ネタバレのため名前は書けないちゃん)に手を差し伸べたあたりで泣いていた。どうして泣いたんだろう、悲しくもないし、嬉しかったわけでもない。だから展開に圧倒されたくらいしか理由が思い付かない。今まで張ってきた伏線を回収しながら次へと繋げていく、その手腕が凄かったのかもしれない。


地獄でなぜ悪い

映画だ、映画だ。開始直後の「全力歯ぎしりレッツゴー」は忘れられない。頭から離れない。ずっと口ずさみたくなる謎の中毒性がある。物語が動き始めるのは中盤くらいからだが、それまでもそれからも頭に疑問符が浮かびっぱなしだった。見終わったあと「え?」となることは必至である。コメディ作品なので理解しようとしてはいけなかった。グロ表現が多少あるので、苦手な人は気を付けて視聴してほしい。


やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。

※ネタバレありです。

私がおそらく一番読んでいるであろう作品だ。一巻につき6回ほどは読み返しているので、細かいところまで覚えている。特に好きなのは7~9巻の流れである。初めて彼が口にした願い。それがどういった形で叶えられるのか、それとも叶わないのか、それが非常に気になる。13巻後、つまり最終巻で彼はどちらを選ぶのだろうか。個人的には「選ばない」という選択肢もあると思っている。だって比企谷八幡くんだもの。彼も物語の中で変化していっている。初期の八幡が9巻後の八幡を見たら、きっと否定するのだろうなあ。それはぬるま湯の中に浸かって自分を騙してるだけだ、とか言って。八幡自身もそのことについては言及していた。そんなものが比企谷八幡であるものか、と理性の化け物が声を荒げるわけだ。理性の化け物、言い得て妙だろう。八幡の取る行動においては、「人の感情」というものが判断要素として入っていなかったからだ。心理と感情は別物で、人の行動は一見してわからないことが多い。効率はこちらがいいと思っていても、そうでない方を取ってしまうときもある。だから7巻での彼らの衝突は、ある種の必然だった。彼なりに論理的に考えていても、その行動は「人の気持ち」が考えられていなかった。彼が傷ついている姿を見て傷つく人がいる、そのことに気づけていなかったのだ。自己犠牲とも違うし、何と表現すればいいのか。選択肢を削った結果、残ったものを実行に移しているだけという感じかな。そのやり方では本当に救いたい誰かに出会ったときに救うことができない、と平塚先生は言っていたが、つまりそういうことなのだろう。「救いたい」というのも一種の感情なわけで、その感情が要素として入っていない行動では本当の意味で助けることはできない、と思う。そして8巻、それによって八幡は失敗を犯してしまう。彼女を取り巻く状況だけを見て、彼女自身の感情を考えることをしなかった。「こういうものだ」と決めてかかって、それに基づいて動いてしまった。彼女は彼女自身の意思で動いていたというのに。一色いろはが持ち込んだ依頼は確かに解決された。が、奉仕部の関係は悪化…というよりも、何だろう。あの部室の空気、何とも言えない、求められている役割に応じて動いている、というか。彼らが嫌った欺瞞を彼ら自身が体現することになった、で合っているだろうか。そうだ、冷えきっていると言えばいいのかもしれない。自分を偽って、求められているキャラクターを演じる。一概に悪いこととは言えないし、人々の大半がそうやって生きているとはいえ、そこに熱はない。熱すなわち本音である。本音で語り合えて、言わずとも通じ合って。そんな関係には決して手が届かない、そしてそれが苦いものだとわかっていても、それを八幡は求めた。教室で、一歩外からその穏やかな欺瞞を見つめ続けてきた八幡だからこそ、出てくる台詞なのかもしれない。ぬるま湯の中の幸せ、レプリカはいらない。初めて口にした「本物が欲しい」という彼の本音。八幡自身も8~9巻でそのレプリカじみた関係を経験したわけだ。変わらなくてもいつか劣化していく、そんな関係。確かにそれは心地よいものだけど、そんな心地よさじゃなくて、本当の、本物の関係が欲しいと、彼はそう言うのだ。本音も言えないこんな世界だから、この台詞は胸に刺さるものがある。そして10巻、既にこの時点で葉山くんが言わんとしていることはわかっていた。彼女の依存対象が陽乃さんから八幡へと変わっただけだと、彼はそう言いたいのだ。そして12巻で八幡はきっちりとそこを陽乃さんに刺されることになる。そこらあたりをなあなあで済ませる作品が多い中、そこに言及するのはさすが俺ガイルというところか。13巻、彼は陽乃さんの言葉を、共依存などではないということを証明するために動く。っていうかあれもう告白も同然じゃないですか…「責任とる」ってプロポーズじゃないんだから…もう彼も彼女も不器用すぎて見てられない。「あいつが助けを求めていなくて、それでも俺が助けたいと思うなら、それは共依存じゃない」って、もうそれあれじゃないのかな。あれ。口には出さないけど、陳腐で語り尽くされてて、けどどんな理論も乗り越えてしまうあれじゃないのだろうか。そして由比ヶ浜の願いを聞いて欲しいという願いを八幡に言った雪ノ下。八幡は、一体どうするのだろうか。由比ヶ浜はどう動くのだろうか。14巻が気になりすぎて生殺し状態がずっと続いている。
それはそうと、八幡といえばMAXコーヒーというイメージが定着しているが、実は1巻では別の飲み物を好んでいたのをご存知だろうか。『スポルトップ』なる謎の飲料が出てきている。これが謎すぎる。1巻以降出てきていないのでどういうものかあまりわからない。味はそれなり、駄菓子的テイストということしかわからない。スポルトップ、14巻で出てこないだろうか。いや、出てくる余裕ないか。さらに言うとジャージの色も変わっている。何かいつの間にか緑色になっていたが、1巻では蛍光色の水色と書かれていたはずだ。だからアニメで見たときびっくらこいた。緑色やんとなった。まあ蛍光色水色のジャージ着ている雪ノ下とか川なんとかさんとか見たくな…ちょっと見てみたいが、ダサいと明言されていたからなあ。シリーズものだと割りとありがち、1巻の描写と後半の描写が異なる。面白いし本筋と関係ないから全然ウェルカムだけどね!
俺ガイルが私に与えた影響は計りしれない。そんな人に影響を与えるような大きな作品を、一生で一度くらいは書いてみたいものだ。


嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん(11巻)

そこまでせんでもええやん……最後くらい事件起きなくてもええやん……割りと本気で絶望して気持ち悪くなって吐き気がした。ここまで人の心を動かすのはすごい。叙述トリックというか、それも見事。でも、でも、枝瀬くんには子供含めて本当に幸せを掴んで欲しかった。彼は壊れた娘を見て何を思うのだろうか。しかも自分が遠因となって事件に巻き込まれた結果だ。もう片方も見事に人生狂わせてるし、何かもうつらすぎる。唯一の救いと言えなくもないのは、そんな娘の孫は幸せになりそうだということ。もう事件なんて起きないでと願わざるを得ない。


好きな作品、人それぞれ。だから読書や映画、音楽などの芸術は面白いのだ。

私とカタリナ防具と

Long may the sunshine!しぐれです。

先日、三年間続いたスティーブ峰倉氏の動画シリーズ、『クアドラプルタマネギ』が最終回を迎えた。

https://youtu.be/AzcUcMZnoCg

こちらがその最終回の動画である。1時間半という気が狂ったとしか思えない長さだが、予想していた。なんたって最終回である。これくらいのボリュームがちょうどいい。いいに決まっている。だって最終回だから。長い間、本当にありがとうございました。そしてお疲れさまでした。

さて、何を隠そう私もフロム作品が好きなフロム脳患者である。生憎とアーマードコアはしていないのだが、DARKSOULS、Blood borne、そして最新作のSEKIROはプレイしている。そのDARKSOULSで私が愛用していたのが、動画内で峰倉さんたちが使っているカタリナシリーズの防具である。
氏の影響かと思われたかもしれないが、実は違う。確かにより愛着が沸いたのはタマネギシリーズを見てからだが、私とカタリナ防具は、謎が多い出会い方をしているのである。

あれは無印DARKSOULSを始めて間もないとき。右も左もシステムもよくわかってない状態で心折れた戦士を殺害して、突如降りてきた飛竜ヘルカイトに戦きつつ城下不死街の攻略を進めていたときのことだった。
亡者兵士と必死こいて戦っているときに、画面上にこんな表示が出たのだ。

『闇霊◯◯に進入されました!』

もうパニックである。説明書を読んで闇霊というのが敵対するプレイヤーであると知っていた私は、熟練プレイヤーにボッコボコのボコにされるのだろうと思って生存を半ば諦めていた。
しかし、一向にその闇霊とやらがやってくる気配はない。どういうことなのかよくわからないまま、「誰もいないよね、大丈夫だよね」と言いつつ、篝火に通じている橋の方へと向かってみると、そこには立ちふさがるようにして奇妙なシルエットをした赤いプレイヤーがいた。闇霊である。
とりあえず本能的に盾を構えた。
闇霊がジェスチャーで手を振ってくる。よくわからなかった。闇霊って敵対するものじゃなかったの? と混乱の上を行く混乱のであった。初めての闇霊が敵対してこないので、何が何だかよくわからないのだ。
何やら足下に何かを落としていく闇霊。それを黙って何もせずに見ている私。何をしているのかわからないまま、1分くらいが経過したとき、闇霊が動きを見せた。

なんと自殺したのだ。ますますもって意味がわからなくなる。彼(彼女)はいったい何がしたかったのであろうか。とりあえずその闇霊が落としていったものを確認する。
闇霊が落としていったものは鎧装備一式だった。名をカタリナ。防御の値がぐんと上がるので、驚いてすぐに装備した。すると、先程の闇霊と同じ姿になる。
その姿を見たとき、こう思ったのだ。

ああ、かわいいな。

カタリナの人たちはたしかタマネギと言ったら怒るそうだが、しかしどうみても玉葱の形をした鎧、いや、鎧の皮を被った玉葱にしか見えない。なんか、絶妙に癒されるデザインだった。救いがないDARKSOULSの世界において、これほどの癒しをくれるのはカタリナ装備と記憶をなくしたラップ(記憶もどってないとき)しかないだろう。記憶がもどったラップは絶対に許さない。

そんな私はドッスンローリングのままカタリナ装備を着込み続けた。というより、ドッスンローリングという概念を知らなかったので、ただ単に防御の値を重視して防具を選んでいたのだ。のちにみんなのトラウマ、灰色の大狼・シフくんにボコボコにされることになるが、それは別の話である。

以来、私はカタリナ防具を着込み続けた。ダクソ3でも体力に60振ってまで着ていた。今もツヴァイと煙特を雷エンチャしたカタリナが暴れまわっている。一応中ロリできる。ステ振りが偏りすぎて武器欄×だらけだけれど。

つまりそれは愛だった。カタリナ装備への愛。どれだけ重くなっても着込み続ける。それがあるべきカタリナの姿というものだろう。

クアドラプルタマネギ、本当にお疲れさまでした。

っていうかSEKIROにカタリナ防具ないんですけど、いったいどうなっているんですか(スタンドオニオンコンプレックス末期症状)?

根性と執念の超特殊鏖魔への挑戦

モンスターハンターは青春だった。しぐれです。

私はモンスターハンターXXが好きだ。
それなりに、人並みにプレイが出来ていると思っている。並みハンくらいの実力はあると思っている。

思っているのだが…本当に、そうなの?

ハンター実力試験とか受けたことないし、そんなものはないから証拠がないのだ。証拠を求められたらだんまりするしかない。一応ライゼクスさんを5分台で狩れるが、それもブレイヴ太刀の武力あってこそだ。私の実力とは言えない気がする。
そんなわけで一昨年、私は超特殊許可クエストをソロでクリアするという挑戦を実行した。相手は超特殊の中では比較的弱い部類の鎧裂ショウグンギザミ
約一週間程度がんばった。そして私は成し遂げた。ストライカーランス鎧裂一式という亀装備であった。しかし当時の私の実力ではそうする他に道はなかった。ガキンガキンとすべての攻撃を受け止め、ザシュッとチクッと攻撃。飛び上がったらカウンター、爪を研ぎ始めたらガードレイジ、一分の隙もない亀野郎に鎧裂はなす術なく葬り去られた、2オチしていたが。
とりあえず上級者の試練であるところの、超特殊許可をクリアできた。それで満足し、私は闇の受験地獄へと落ちていった。

一年後、再びXXを始めた私は、気付いてしまった。

鎧裂って、強くなくない? ということに。

比較的弱い部類とか言っているから確信犯である。とにかく、鎧裂程度では証明にならない。もっと、超絶に強くて、作品を象徴するようなモンスターがいないものだろうか…そう考えた私の脳裏をよぎったのは、よりによってあの凶悪モンスターであった。

鏖魔ディアブロス

モンハンXXのメインモンスターの一人であり、二つ名個体である彼である。彼の超特殊許可クエストをクリアできれば、それは私がそれなりの実力を持っている証明になるのではないだろうか。早速私は溶岩島へと赴いた。
装備はこんな感じだったと思う。

ネセト一式
真名ネプタジェセル(ブシドー)

高級耳栓
切れ味レベル+2
抜刀会心
会心

まあ妥当ではないか。切れ味+2は大剣には過剰だが、あって困るものでもない。耳栓は必須だ。オチてしまう。

3オチして強制送還された私は、何が悪かったのか考えた。やはり切れ2は過剰だろうという結論に至った。そこでスキルを組み直したのだ。

抜刀会心
会心
集中
高級耳栓

今度こそ行ってやる、決意とともに3オチかまして帰ってきた私は、3DSをそっと閉じた。
やはり、問題だったのは超特殊許可ゆえの圧倒的体力である。時間とともに集中力が削られていき、最終的にはミスをして2オチ、そのままリタイアという流れが続いていた。
ここはスキルを火力に特化する必要がある。そう考えた私はさらにスキルを組み直した。

弱点特攻
見切り+2
会心
集中

会心率は70%ということで超会心の実用圏内、集中をつけていることで後隙を少なくするという作戦だ。しかし高級耳栓を外したため、咆哮を必ずジャスト回避しなければならない。できなかったらオチ確定である。これはできるようになった。
だがその後の突進を食らってオチる事態が頻発した。咆哮回避はいいものの、その後を考えていなかったのだ。どうする。
なんかよくわからないままに、これは対処できるようになった。咆哮をジャスト回避、そして突進の進行方向に向けてジャスト回避、溜め3切り上げと高速溜め3を尻尾に当てるという流れが出来上がった。むしろ咆哮突進はどんどんしてくれと思うようになった。
0針暴走状態が安定し始めると、今度の問題は10分針以降、つまり『狂暴走状態』ということになる。

即死級の攻撃を乱発してくる非常に厄介な形態だが、そのぶん隙も大きい。なんとかなるだろうと思っていた。

倒せなかったのだ。

調べてみたところ、超特殊許可の鏖魔さんは通常と違い、体力半分で狂暴走となるらしい。絶望した。
あと4分の1だと思っていたら、倍あったのだ。あの凶悪な狂暴走状態と残り10分以上も戦う? どれだけ精神力が削られていくことか。大根おろしでじょりじょりとすり減っていく大根の如く、私の心は削られた。トチ狂ってランスを担いでいったが、狂暴走にすらならずに3オチした。ブレイヴ太刀を使ったが、既にブシドーで30回以上こなしていたため、体が受け付けず結果ブシドー大剣に戻った。

勝機は見えている。だんだんと鏖魔の動きが読めるようになってきた。突発的に起こると思っていた尻尾ぶんぶんすらもなんとなく発生がわかるようになった。水蒸気爆発も避けることができるようになった。問題は大回転攻撃だけである。

大回転にオチ、ジャスト回避ミスでオチ、大回転にオチ、咆哮のタイミングでオチ、モドリ玉使って気を抜いたらオチ、大回転でオチた。もはや大回転をどれだけしないかの勝負、そして自分の集中力と手汗との戦いであった。ミスは許されないのだ。手汗で滑ったとか言い訳にもならない。とにかく突き詰めていった。

どうしてそこまで戦う? 私に私が問いかける。
「知れたこと」
私は答える。

「意地と根性とプライドと誇りのためだ!」

もはや当初の目的は頭にない。手段と目的がすり変わるとはまさにこのことだろう。プライドと誇りが被っているなどということはツッコんではいけない。

そして奇跡は起こった。

連続3回の即死級攻撃、その3回目、私は極限だった。手汗でパッドは滑り、ターゲットカメラすらままならない。水蒸気を纏った鏖魔に対して時計回りで逃げながらLボタンを押して視点を調整しようとする。しかし、Lボタンを2回押してしまい、視点がリセットされる。後ろに鏖魔が爆発する体勢でいるのだ。
しかし、私はもうわかっていた。爆発は、

「このタイミングだっ!」

ジャスト回避に成功し、そのまま溜め3切り上げを頭にぶつける。会心エフェクト、しかし怯まない。ならばと追撃の高速溜め3を顔面に叩き込んだ。
そのとき、

4月27日 午前0:01

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私の目に写った『メインターゲットを達成しました』の文字列。

うそ…ほんとうに? え、まじですか?

最初に来たのは戸惑いであった。本当なのか、嘘じゃないのか、夢じゃないのかとなんかふわふわした気分で考えていた。
そして実感が湧いてきた瞬間、私は両手をあげてガッツポーズを取っていた。
まさかの報酬金保険なしの0オチ討伐である。

ようやく、ようやく私はハンターとして新たな一歩を踏み出せたのだ。

50回を超える挑戦、いろいろなことがあった。秘薬の調合素材が尽きたり、ストレス発散でライゼクスを葬ったり、かと思えばG1の鏖魔相手に「お前なんかこうしてやるー!」と突撃して逆に油断してやられたり。かっこ悪い。でも、倒した。倒したのだ!

超特殊許可鏖魔への挑戦は、一旦の終わりを迎えた。

だけど、まだまだやることはたくさんある、それがXXのすごいところだろう。ボリュームすごい。

次は、MHヒストリーⅡをソロで挑戦です!

それではまたお会いしましょう。

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